コロナ研修職場で新型コロナ感染防止対策にどう取組むか
東京労働安全衛生センター

今回のセミナーはオンライン参加でした。日の出福祉園から昨年度のメンタルヘルス講座同様、施設長と組合の労使双方が出席しました。

職場からの報告は診療所、建設業、冠婚葬祭卸業、地下鉄、福祉事業所、新聞卸業など多岐に渡りました。なかでも、会社からの支給がない中で組合が非組合員や派遣社員の分もマスクを支給した報告が大変印象的でした。働く仲間を差別しない組合活動は、財政的な問題もあって実際は大変なことだと思います。

日の出福祉園は伊倉施設長が報告しました。利用者さんたちが感染する事がないように、どこの福祉施設でも自分の職場の問題で精一杯だと思います。日の出福祉園も例外ではありません。今回のセミナーでは様々な業種の事業所の取り組みや現状と課題だけでなく、日本精神神経学会など学術団体やILOなど国際機関の動向を学びました。特に日本精神学会の社会的感染の概念は新鮮でした。感染者の多い東京ではそれほど感じませんが、地方では感染者に対する差別的なまなざしがひどい実態があります。
私は職場の感染者に対して差別的な扱いを防ぐためにどんな取り組みを行っているか質問しました。日の出福祉園では、感染者に対する差別は許されないことを伊倉施設長が園内メールで周知しています。事業所のトップがそういった姿勢を明確に示すことが、社会的感染を防ぐ一歩となると思います。

障害福祉の仕事は障害者権利条約に見るように、目の前の利用者さんへの支援であると同時に、実は国際的な仕事でもあります。労働安全衛生活動も同じです。自分の職場だけでなく、自治体や国を越えて国際的な観点で考えて対応していくことが求められます。Think globally, Act rocally=地球規模で考え地域で実践する意味を再認識させられたとても良いセミナーでした。(林)