4dd35ac2医療観察法廃止!7.24全国集会

島直さん(多摩あおば病院)が「医療観察法は廃止されるしかない―批判的関与の現状と課題―」と題して、医療観察法に関与している医師の立場から医療観察法、特に入院処分について医療面の問題点を中心に語りました。医療観察法の治療対象者は法で示されていますが、中島さんは法の表向きの目的と照らし合わせてその対象者の設定に矛盾があることを指摘しました。また、特に2007年7月25日最高裁判決の「医療観察法の必要を認めながら精神保健福祉法で足りるとして医療観察法医療をしないと決定するのは許されない」という司法判断を、鑑定医や医師の審判員の判断よc8b44f29りも法律家の判断を優先させるものだと厳しく批判します。

その後、医療観察法で入院処遇命令を受けた発達障害者の家族の方が、指定入院機関で発達障害をきちんと診断できる医師がいない問題を訴えました。医療観察法で処遇を受けた当事者の家族の方が、この集会で法の問題を訴えることはこれまでもありましたが、被害を受けている人の声を直接聞くことの大切さをあらためて思いました。

db1763faその後のリレートークでは、「骨格提言」の完全実現を求める10.27大フォーラム委員会の方が賛同を呼びかけました。また、知的障害者の当事者団体ピープルファーストの方も発言しました。本来、疾病性、治療反応性という医療観察法での処遇要件に該当しないはずの知的障害者(しかも精神疾患を有しない)が申し立てられ、入院処遇命令を受けて長期入院となっていることがこれまでの集会でも報告されています。医療観察法は精神障害分野の話で知的障害者とは無関係というわけでは、全くないのです。

私たち知的障害者福祉のしごとは、同愛会東京事業本部の言うように目の前の利用者さんを東京一幸せにする仕事ではありません。社会に目を向けなければ社会福祉の仕事はできません。毎年2回開催されるこの集会に知的障害者福祉分野で働く人も参加して、知的障害者を取り巻く社会状況を学んでほしいと改めて思いました。資料、録音あります。ご入用の方は組合へ。(林

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