メーデーの起源と現状を考えましょう

「8時間の労働、8時間の休息、8時間の自由」
この言葉は約130年前にメーデーの起源になった、世界の労働者の合言葉です。
いまから約130年前、アメリカ労働者はシカゴを中心に「8時間労働制」をめざすいっせいストライキを決行しました。この結果、多くの労働者が8時間労働、あるいは労働時間の短縮を勝ち取りましたが、その後この運動の中心人物が当時の経営者や政治家に罪に問われ死刑にされてしまいました。

世界中の労働者がこの重大な人権侵害と国を超えて労働者が団結し、8時間労働制をかちとるために5月1日にストライキや集会をおこなったことがメーデーの起源です。
以後世界中で5月1日にメーデーがおこなわれています。国によっては祝日とされています。

さて、みなさん。日本国憲法27条・労働基準法で定められている、日本の労働時間は原則1日8時間以内、週40時間以内です。みなさんの職場では「憲法」が守られていますか?
いまの「忙しい」「疲れる」本当の原因はルール無視の長時間労働にあります。

労働組合活動は労働時間ではありません。一人ひとりが「自由時間」を使い活動しています。つまり「8時間労働の原則」が守られていないことが、自由の時間を奪い、組合活動にも影響しています。

日本の労働運動の潮流のなかでメーデーを5月1日にしない団体もあります。
GWの休暇保障などのためと言っていますが、このような特異な状況なのは日本だけです。
私たち福祉保育労東京地本は5月1日に代々木公園で開催される第86回中央メーデーと多摩川緑地野球場で開催される第86回三多摩メーデーに参加をします。

いま政府は残業代ゼロ法案を準備し、「8時間労働制の破壊」という歴史に逆行する暴挙を推進しています。「8時間の労働、8時間の休息、8時間の自由」が実現できていない実態を認識しながら、組合運動に結集する時間をみんなで出し合い、「要求」をつくり、力をひとつに職場を変えましょう。