2022年11月

第10回団体交渉議事録確認作業 その5

第10回団体交渉議事録確認作業 その5

11月29日、日の出福祉園労務担当者に以下のメールを送りました。
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●●様
法人案④を確認しました。
組合案③の「その必要性を認めた」の部分を今回も削除していますが、法人案④は「否定しているわけではない」と、結局は組合案と同じことを示しています。ならば、なぜ組合案③を削除するのか理解できません。

それとも法人は、「必要性を認めたわけではないが、否定したわけでもない」と、曖昧な形でまとめたいと考えているのでしょうか?ならば、日の出福祉園に求められる医務管理職のあり方を医務会議で議論することや、実際のヘッドハンティングの可能性など、その後に議論した内容と全くつながりません。実際、11月労使懇談会では医務に求められる看護師長像を話し合っています。議事録は反訳文でなく要約なので、時系列に沿って文脈をつかんで案を提示してください。

また、「職員である看護師でも確保出来ない中で」の追加部分がなくても組合案③で十分に文意は明確です。法人案④はさほど意味のない、ためにする追加です。

ここのところ、議事録確認作業の遅延が目立つ事を●●さんにお伝えしていました。今回も団交から1ヵ月が経とうとしているのに、相変わらず法人が意味が通らない修正や些末な追加を重ねるのであれば、意図的な引き延ばし工作だと判断せざるをえません。

ご存じのように、これまでの組合案は第10回団交の中での本吉さんが議事録に残してもいいと言った本吉さんの軽口発言と、それを組合に謝罪したことをあえて記していません。組合案③を再度ご確認ください。それでも案④を提示するのであれば、組合は本吉さんの軽口発言と謝罪に関する部分を記載した案⑤を提示します。

よろしくお願いします。
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すると、その日のうちに以下の返信がありました。

林様
以下、本部長からの伝言です。
ご確認願います。
 ●●
□議事録作成(協約)にあたって
・議事録が労働協約となり拘束されるため、言葉を選んで発言している。
・したがって、発言を正確に議事録に記すのは当然である。
・自分に都合よく編集するのは、不当である。
・また、議事録を正確に記すことと、法人のやる気は別次元の問題である。
・言葉を選んで発言するのは、言わば大人の知恵である。
・正確に記録しないのであれば、署名押印はできない。
・不満があれば、次の交渉で話し合いましょう。

ここには議事録確認遅延への一片の謝罪もありません。合意内容について組合との認識の違いがあるのなら、事務折衝を行って労使間の認識をすり合わせるのが労使関係を建設的に構築する姿勢です。それが「大人の知恵」でしょう。しかし、本吉究本部長は「不満があれば、次の交渉で話し合いましょう」と次回団交に先延ばし、議事録確認作業を放棄しています。こんな姿勢が通れば、使用者はいくらでも団交での労使合意確認を先延ばすことが可能となります。
組合は議事録確認作業を進めるために、案⑤を法人に提示します。(林)

第10回団体交渉議事録確認作業 その4

第10回団体交渉議事録確認作業 その4

11月28日に法人より案④が提示されました。法人修正箇所は赤字です。必要以上に読点が多かったり、相変わらず文章が整っていません。医務の看護職管理者について「その必要性を認めた」という部分は消しています。しかし「否定しているわけではない」ので、結局組合案と変わりはありません。なぜ、組合の案③で同意できないのでしょうか?意図的な引き延ばし以外に考えられません。

団交開催からもう1ヵ月になります。かつて、「こんな事務作業は3日で終わらせましょう!」と言っていた高山和彦理事長ですが、今は議事録確認作業の引き延ばしに汲々としているように思えます。都労委で和解しても、ほとぼりが冷めると誠実な労使関係構築に全く努力しようとしない同愛会の姿勢に、社会福祉法人としての適格性を疑わざるをえません。(林)

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10回団体交渉議事録確認書案④


要求項目


2.日の出福祉園における医療体制について

⑥ 医務に看護管理、人材育成、チームワーク調整に当たる管理職を配置すること。

 組合は、利用者さんが重度高齢化している日の出福祉園で、看護管理、看護師募集、人材定着・育成のあらゆる面で医務に看護職の管理者が必要であることを指摘し、その配置を求めた。

 法人は、管理職の配置について、否定しているわけではない。職員である看護師でも確保出来ない中で、その必要性を認めた。そのうえで現実にそれにふさわしい適材が確保出来るかが、問題であると伝えた。

医療観察法を廃止しよう!全国集会

11.27医療観察法医療観察法を廃止しよう!全国集会

この夏にジュネーブで審査を傍聴した大阪精神医療人権センターの東奈央弁護士が、国連権利委員会の対日審査がどのように行われたのか、日本政府がどのように権利委員会に回答したのか、そしてその後に出された国連勧告がどのようなものだったか、主に精神医療に関する事柄を中心に語りました。東さんは社会に「受け皿がない」という言い方を問い直す必要があると言います。「私には隣人として受け入れる勇気がまだない、不安だ」といPB270012う言葉に置き換えないと、ではどうするのか?が問われないと言います。地域移行が進まない知的障害者福祉に携わる私たちにも無縁ではありません。脱施設について委員から問われた日本政府が、「花見文化について語らせて頂く」、「日本の施設は桜を施設の外や中で楽しみ、ピクニックをする人もいる」と全くトンチンカンな回答をしたことには、驚き呆れます。

越智祥太医師は、強制入院を拡大しかねない精神保健福祉法改悪案を含む束ね法案の問題を鋭く指摘しました。司会からは、格提言の完全実現を求める大フォーラムからの情報提供として、束ね法案に抗議する議員会館前での座り込み行動への参加の呼びかけがありました。他にも、コロナ下で医療観察法病棟がどのように影響を受けているかの報告や、各取り組み報告として安倍国葬・大軍拡反対総行動の報告もありました。

質疑応答では会場から家族が医療観察法での処遇を受けている方や、ごきょうだいが自傷他害の恐れもないのに精神科病院で強制入院させられている方の発言がありました。国連の勧告にも関わらず、国会でも精神医療の現場でも、障害者権利条約に反する現実が進行しています。大軍拡反対総行動の方が報告したように、軍事費倍増とそのための増税がなされれば、権利条約の実現など吹っ飛んでしまいます。

会場44人、オンライン60人の104人の参加だったそうです。日本政府に国連勧告を守らせるためにも、もっと多くの方がこの集会に参加してくれることが求められます。また、強制性を考えることは支援を考えることです。来年夏の集会には、知的障害者福祉分野で働く私たち日の出福祉園からも、一人でも多くの職員が参加しましょう!(林)
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これまでの集会
2011年

「自立支援協議会における障害者虐待防止に係る 事業所訪問のとりくみについて」 さぽーと 2022.11月号 日本知的障害者福祉協会

9784434314056_600「自立支援協議会における
障害者虐待防止に係る
事業所訪問のとりくみについて」
さぽーと 2022.11月号
実践レポート「自立支援協議会における障害者虐待防止に係る事業所訪問の取り組みについて」は、昨年立て続けに虐待事件が発生した日の出福祉園として大変参考になる記事です。
豊橋市では障害者虐待を防止するため、市職員と相談支援事業所職員の2名が事業所を訪問しています。官民一体のアウトリーチ型虐待防止支援で、虐待事件への市の立ち入り調査ではなく、支援方法の見学や現場職員の質問や苦悩を聴いて助言を行うことが主眼のようです。その結果、現場職員が事業所の研修では解消できない悩みを抱えていることが浮かび上がったとのことです。事業所側には「職員意見を積極的に聴くことができ、それに対応できるような能力を持った管理者等の存在が不可欠となる。」とあり、とても考えさせられます。
豊橋市の障害者権利擁護ネットワーク協議会とは、障害者差別解消法で設置を求められている差別解消協議会のことでしょうか。日の出町、あきる野市にも自立支援協議会はありますが、差別解消協議会は設置されていません。豊橋市の先進的な取り組みに学ぶことはとても多いと思いました。

今号には、この記事以外にもフォーナイスビギナーには「障害者虐待防止法の基礎理解と虐待防止に向けた取り組み」があります。使用者による虐待件数も示されていますが、入所施設、通所施設での支援場面を想定した解説になっており、就労支援、相談支援で遭遇する労働場面での虐待問題に触れられていないことが残念です。使用者による虐待の内訳は、殴る蹴るなどの身体的暴力ではなく、賃金不払いや最低賃金法違反などの経済的虐待が毎年第一位となっています。就労支援にあたる支援者に労働関係法規や労働組合の知識や経験がなければ、使用者による経済的虐待を見過ごしたり、把握しても問題解決のために対処できないことになりますので、支援者自身が労働問題に無関心であってはいけません。また、不適切な身体拘束も障害者虐待として明確に位置付けられていますが、身体拘束についての記述がないことも気になりました。

専門委員の視点から「日本の通知表」の記事は、障害者権利委員会の対日審査と総括所見の内容がわかりやすくまとめられています。この問題は、さぽーとで特集を組んでほしいと思います。(林)

11月労使懇談会議題

11月労使懇談会議題

11月28日の労使懇談会の議題です。組合員以外も参加できます。参加希望の方は医務林までご連絡ください。
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1.看護師募集について
・ジョブメドレー、eナースセンターの募集広告内容
・応募状況
・Nsの自己紹介発信
・知的障害福祉におけるNsの位置づけ、人材育成・定着プログラム、求められる管理者像の検討について

2.日の出町、あきる野市地域における日の出福祉園の地域福祉推進計画に関して
・子ども応援プロジェクト

3. あきる野市中央公民館主催市民企画講座「障害者権利条約をこの国で実現するためにー国連障害者権利委員会は私たちに何を求めているかー」の日の出福祉園における位置づけ

4.その他
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人間平等!

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