川越唐人ぞろい
多文化共生・国際交流パレード 2015.11.15
江戸時代、川越のお祭りでは町人が朝鮮通信使の仮装をしてパレードをしていたそうです。明治になって途絶えたその「唐人揃い」は現代に復活、今年で第11回目です。
仮装は朝鮮通信使だけではなく沖縄、アイヌ、タイやペルーや様々な民族も。仮装じゃなく在日外国人やイベントのために訪日した人たちも。まさに「多文化共生・国際交流パレード」でした。「唐人揃い」という歴史的事実を再現するだけではなく、現代の私たちの生き方につながるとても意義深いイベントでした。
関東大震災では朝鮮人が井戸に毒を入れている、暴動を起こしているなどといったデマによって各地で多くの朝鮮人や中国人が自警団に虐殺されましたが、川越では市役所や警察署に朝鮮人、中国人を保護して一人の犠牲者も出さなかったどころか、金銭、衣類の配給を行ったそうです。現代でもデマを垂れ流すネット右翼の人たちは、この事実をしっかり学ぶべきです。
タイムスリップしたような古い街並みの川越の町に、多種多様な民族・文化の人たちの力強い笑顔の大行進。この現代の「唐人揃い」も、朝鮮通信使同様に将来にわたって語り継がれ、未来の教科書に記載されるべきイベントではないでしょうか。(林)