「苦しむ姿が面白かった」と、老人に暴行し撮影した介護職員3人を逮捕!
介護事業所を運営するフリーライターの中村淳彦は、著書「崩壊する介護現場」の中で「自分で運営していながらいうのもなんだが、私を含めた介護の素人が運営するより、介護福祉畑の優秀な人材や福祉大学を卒業している人などが、それぞれの責任で運営するのが本来の望ましい姿である。」と語ります。
低賃金、長時間労働など劣悪な労働環境が人材不足を招き、それがさらに労働条件が悪化させるという負のスパイラルに陥っている介護福祉現場。それは介護現場だけではなく、社会福祉の仕事全般にわたっています。
組織の理念と明確な基準にもとづいた職員採用と、採用後の人材育成が何より大切です。新人職員に障害、疾患についての基本的理解について、また基本的な介護技術の研修を行わずに、相も変わらず高尾山への行軍をさせている同愛会東京事業本部は、虐待職員を生み出す土壌を自ら作り出しています。
虐待問題を繰り返さないためには、過去の日の出福祉園の運営の真摯な反省が必要です。しかし、虐待事件はもう二度と発生させないという東京事業本部の姿勢がいまだ見られないことに、茫然とするほかありません。虐待問題を隠蔽しようとして元旦に更迭された前々施設長の運営を、「唯一、支援に切り込んだ」などと持ち上げるようなA東京事業本部長に、果たしてそれができるのでしょうか?
「苦しむ姿が面白かった。」この事件は他人事ではありません。(林)