高谷清「重い障害を生きるということ」
岩波新書 2011年
第一びわこ学園の園長であった著者が、重症心身障害児者とはどういう状態の人たちなのか、私たちの社会はその人たちにどう対応してきたのか?先達の取り組みや自身の経験をもとに述べています。
これは重症心身障害児者療育の専門書ではありません。平易な入門書であると同時に、「本当に生きているのが幸せなのか?この人たちにとって幸せとは何か?」という、支援者が抱く根源的な問いへの考察がなされた哲学書でもあり、障害福祉原論に相当するといっても過言ではないかもしれません。どんな職場に勤めていても、福祉・医療職として対人援助職にあるすべての人に共通する普遍的な問題が示されています。
もちろん障害者問題は、支援者側の視点だけではその全体像は見えてこないし、また今後を考えることもできません。障害当事者の視点を欠いた障害福祉論は、いくら高尚で哲学的であっても支援者側の論理となってしまう危険性を常にはらんでいます。
それでも、それを念頭に置いた上で、多くの人にぜひ読んでほしいと思いました。自分の職場は重心施設じゃないから関係がないと考えると間違ってしまうと思います。 (ジジ)
これは重症心身障害児者療育の専門書ではありません。平易な入門書であると同時に、「本当に生きているのが幸せなのか?この人たちにとって幸せとは何か?」という、支援者が抱く根源的な問いへの考察がなされた哲学書でもあり、障害福祉原論に相当するといっても過言ではないかもしれません。どんな職場に勤めていても、福祉・医療職として対人援助職にあるすべての人に共通する普遍的な問題が示されています。
もちろん障害者問題は、支援者側の視点だけではその全体像は見えてこないし、また今後を考えることもできません。障害当事者の視点を欠いた障害福祉論は、いくら高尚で哲学的であっても支援者側の論理となってしまう危険性を常にはらんでいます。
それでも、それを念頭に置いた上で、多くの人にぜひ読んでほしいと思いました。自分の職場は重心施設じゃないから関係がないと考えると間違ってしまうと思います。 (ジジ)